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トンコのおれの冒険 第二話 珠子の秘密 2

オレは珠子さんと東急多摩川線にのり、
武蔵新田駅で降りた。
珠子さんは早足でどんどん歩いて行く。
やがて新田神社という神社に着いた。
「ここよ。」
オレはうすうす気付いた。珠子さんも妖かしの一人なのか?
「珠子さん。ひょっとして鬼切りの太刀のことでオレに用事があるのかな?」
珠子さんは両目を開きまじまじとオレの顔を見た。
「そうよ。わたしたちにはどうしても必要なの。」
「よくわからないが、オレの話を聞いてくれ。」
オレはこれまであった不思議な事を話した。そして珠子さんの目をじっと見た。
珠子さんの目は異様に鋭くなり、コーチのハンドバックから何かをとりだした。
それは武家の姫が持つ脇差だった。
珠子さんは素早く鞘をとると康介に刃を向けた。
「さあ鬼切りの太刀のありかを言いなさい。」
オレは妙におちついていた。
「珠子さん。事情を話してくれないか。」
珠子さんは康介の胸元に太刀を向けていたが、やがて太刀は静かに下をむいた。
見ひらいた瞳はみるみる潤んでいった。
「あたしには出来ない!」
太刀を投げだし、珠子さんは黒い髪を乱しながら突っ伏した。
そこへ鋭い声がした。
「お前は式神ではなかったのか?」
北畠親房だった。
続く

by caymmi1 | 2008-05-11 20:44 | お話、小説

 

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