ブラジル通史 16 補記

最近BRIC`sという単語を目にした方も多いと思います。
これから経済成長が見込める国々の4国(ブラジル、ロシア、インド、中国)
のイニシャル由来の造語です。
他の国はともかく、ブラジルについては確かに経済発展はしています。
インフレーションも落ち着いてはいます。しかし、
私見ですが、ブラジル経済の構造じたいは、さほど改善されたとは
思っていません。
最近の金あまり現象で、投資が流れ込んでいるといったところでしょう。
しかし悲観的に考えているわけでもありません。
20世紀、特に1950年以降ブラジルは外貨不足に起因する
1000パーセントを超すインフレーション、
外債の利払い停止(モラトリアム)を経験しています。
にもかかわらずブラジル経済が復活したのは、
石油を除いて、一次産品の輸入がすくないこと、
食料の自給がほぼ達成されていることが理由でしょう。
そういう意味でブラジルには
大きな経済発展のポテンシャルがあります。
ただし、文盲率の多さの対策(約20パーセント)インフラの整備、
貧困対策がネックになるでしょう。
これからの発展を願ってやみません。


ブラジル石油公社(ペトロナス)による海洋資源開発のようす。
海洋石油資源開発においては世界最高峰の技術を持つ。

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by caymmi1 | 2007-03-31 23:59 | 歴史

ブラジル通史もやっと現代まで来ました。
ここらへんで、中間のまとめをしてみたいと思います。
まずブラジルは、ポルトガルの植民地として始まりました。
多くの植民地がそうだったように、
アフリカから奴隷を入植させ、収益を本国に送るという
プランテーション経済体制をとっていました。
ブラジルが国家として目覚めるのは、
ポルトガル本国がナポレオンに脅かされ
イギリスの主導のもと王室がブラジルに「亡命」
したのがきっかけです。
その後、ブラジルは共和政になりますが、
経済体制はいぜんとして植民地経済体制から抜け出せませんでした。
また多くの発展途上国がそうであるように、
人材が軍にあつまり、結果として軍部の政治に対する
影響力が大きいのも特徴です。
また、インフラ整備も外資に頼らざる終えず、
慢性的外貨不足であり、その結果として激しいインフレに悩みます。
またプランテーション経済は安価な労働力を必要とし、
海外の移民に求めました。
それがため、ブラジルは国家のアイデンティティをつくる必要がありました。
そのなかから生まれたのが、フッチボール(サッカー)であり、
サンバを初めとするブラジルのポピュラー音楽でした。




筆者が初めてブラジルの風景にふれたLPです。キャノンボール・アダレイとセルジオ・メンデスの競演盤です。パウロ・モーラやドルヴァル・フェレイラなどが参加しています。これは私のおじさんに聴かせてもらいました。ただ、当時は中三だったため演奏の内容はよく覚えていません。ジャケットのみかろうじて覚えています。コルコヴァードやワンス・アイラブドなどジョビンの曲が圧巻です。名盤。

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by caymmi1 | 2007-03-31 03:46 | 歴史

1950年再び大統領になったヴァルガスは、
外貨不足でインフレに見舞われているブラジルに対し、
以下のような政策を実施しました。

1 北東部やアマゾンの開発

2 国営の石油、電力、鉄鋼会社の設立

3 国立経済開発銀行、ブラジル北東部開発銀行の設立

ヴァルガス大統領は今でいうところの「開発独裁」体制を築き、
合わせて民族資本の育成を図ります。しかし大衆迎合的な内政
をとっていたため、しだいに軍部や野党と対立を深めていきました。
1954年、賃金倍増政策をめぐり軍部から辞任要求を突き付けられ、
8月ヴァルガス大統領は自殺しました。



左から三番目がヴァルガス大統領です。

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by caymmi1 | 2007-03-29 11:11 | 歴史

仙台農業園芸センター

今日、仙台農業園芸センターに行ってきました。
今頃の仙台はなんといっても梅です。
梅にもたくさんの種類があるんですね。
僕はあまり園芸に明るくないのでよくわかりませんが。
とにかく行って良かったです。


園芸センターの梅園の全景

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紅梅

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クローズアップ

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by caymmi1 | 2007-03-21 17:55 | 花 風景 旅 美術

久しぶりにブラジル通史のUPです。
さて前回はヴァルガス大統領が政権を取ったところまで、
書きました。
今回はもっと踏み込んだ記事をUPします。
ヴァルガスは1937〜1954年まで、都合三期大統領をつとめました。
彼はクーデターで政権を奪取したということは前回も書きました。
彼の政治的スローガンは「エスタド ノヴォ」といい、
日本語に訳すと「新国家」ということになります。
19世紀からブラジルは、コーヒー生産のために、
主にヨーロッパから大量の移民を受け入れます。
そのためブラジルは白人の割合が増えてしまいました。
ヴァルガスはブラジル国民という意識を持たせるため、

1 ナショナリズムの高揚
 (それまで沢山の州の旗があったがそれを禁止。黄緑旗という現在の国旗しか認め    ず。)
2 移民の同化政策
 (例えば日本語学校の閉鎖、日本語新聞の停止など)
3 労働者への福祉の重視
 (週48時間制、有給休暇の整備、最低賃金制、出産手当の支給)
4 文化政策
 (サンバなどブラジル固有の音楽や文学、フッチボールの振興)

以上の政策を打ち出し、それを「新国家」という工業化政策をこのスローガン
とともに押し進めます。
また外交では

1 親米(連合国側)
 (米国の資本導入)
2 反枢軸国外交
 (ドイツ、イタリア、日本に対し断交、1942年ドイツ、イタリア、1945年日本に
  対し宣戦布告。また1942年にイタリアに出兵)

以上が1945年までの彼の政策ですが、この時期日本、ドイツ、イタリア移民
には大変な時代でした。特に日本人移民に対しては当時、インテリ層に、
「横堝論」が流行っていたこともあり、大変にきびしく、
日本敗戦後、いわゆる「勝ち組 負け組」抗争で、日本人移民の中でも
分裂を引き起こしてしまいました。
大戦後、ヴァルガスは大統領を辞め、下野します。
次回に続きます。




最初の日本人移民を運んだ笠戸丸

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by caymmi1 | 2007-03-20 11:57 | 歴史

さて、今回は渡辺貞夫さんをとりあげます。
五月には仙台でライブをする予定になっています。


「Jazz&Bossa」
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「ブラジルの渡辺貞夫」
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渡辺貞夫は常に日本のジャズシーンの先頭にたってきました。
演奏だけでなく、日本の音楽シーンに大変な影響を与えており、
ジャズファンだけでなく一般の音楽ファンにも名前が知れ渡って
いますね。
この二枚は当時、世田谷にあった「タクト電気」というところが
日本のジャズを紹介する目的で「Takt 」レーベルを設立しました。
これはそこからリリースされた中の2枚です。
渡辺貞夫は1965年アメリカのジュリアード音楽院を
終え、日本に戻ってきましたが、
日本ではモダンジャズは下火になっていました。
そんななか、彼がボッサノヴァを日本に広め、
ファンを開拓しました。
「Jazz&Bossa」は1966年の録音ですが、ジョビンやカルロス・リラ、
エドゥ・ロボの曲をとりあげています。

「ブラジルの渡辺貞夫」は日本では初めての(おそらく)ブラジルは
サン・パウロの録音、貞夫さん以外はすべてブラジルの演奏家です。
僕は20年くらい前にこのレコードを聴き、とても気に入り探していましたが、
4年程まえにCDで再発されていたのを見つけ購入しました。
現在は二枚とも廃盤になっているようですが、待っていれば、
また再発すると思います。
ジュリアード時代の彼は、三年先輩だったゲイリー・マクファーランド
と知り合い、彼の影響でボッサノヴァが好きになったようです。
またサンフランシスコで、セルジオ・メンデスを聴き
ファンになったとのことです。
ともあれ1966年にさっそくボッサノヴァの演奏をはじめています。
それ以来ブラジルやアフリカのエッセンス、オレンジエキスプレスなど、
のフュージョンなど常に広い視野でとりくんでいます。
僕の大好きなアーティストの一人です。
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by caymmi1 | 2007-03-17 10:19 | ブラジル音楽

遅くなりましたが、去る3月6日東京出張の際、ブログ仲間の
「マクシミリアンの日記」のmaxiさんと上野のHUBという英国風パブで飲みました。
ここのギネスビールは英国直送らしいのですが、泡がクリーミィでのどごしが
良く非常に美味しかったです。(1パイント900円)
さてmaxiさんは、サンバ、MPBを始めとした音楽、金融、経済などの
社会問題を話題にしたブログを運営しています。
今回は中国史の話題から始まり、様々な話題で盛り上がったのですが、
先ず彼の博識には驚かされました。
通常、このような場での会話は頭に残らないことが多いのですが、
感心しました。
彼のパーソナリティがそうさせたのでしょう。
といって別に堅苦しい話ではなかったです。
皆様もぜひmaxiさんのブログにアクセスしてみてください。



美味しいギネスビール。ビン入りのギネスでは味わえないフレッシュな味わい
でした。こくがあり、しかものどごしがよく香り高いビール(エール)です。

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by caymmi1 | 2007-03-11 09:50 | 雑感

面白い計画

昨日、息子の友人たちと食事をしながら、
大学時代になにをしたいか。という話で
もりあがっていたら、
いつのまにか大陸を縦断するドライブ
がしたいという話になりました。
いろいろ候補があったのですが、
バチカン〜ローマ〜フィレンツェ〜プロバンス〜バルセロナ〜リスボン
というルートはどうだろうという話になり、
成功したら、今度はチリを縦断するという事になりました。
息子も息子の友人たちも、
お父さんはスペアのドライバーだよといわれ、
計画にしっかりと組み込まれました。
実現したら、ブログにUPしますね。


実現できるかなあ。


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by caymmi1 | 2007-03-03 10:06 | 雑感

卒業式

3月1日は息子の高校の卒業式でした。
少し寒かったですが、天気が良い一日でした。
卒業証書となにやら賞状をもらって来ました。
見ると功労賞となっていました。
後でウチに遊びに来た息子の友人に聞いてみると、
息子は映画部に所属していましたが、以前はただ映画を
見るクラブだったのを映画を製作するクラブにしたそうです。
脚本、撮影、ロケなどをこなしていたようです。
脚本を書いていたのは知ってはいましたが、詳しくは
わかりませんでした。
親が知らないうちに子供は成長するのですね。
今日は息子の友人とウチで食事会です。
今日は春らしい寿司を作ろうと思います。


以前、作ったものの画像です。もしレシピご希望でしたら、
お知らせ下さい。菜の花と鯵のちらし寿司です。

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by caymmi1 | 2007-03-02 08:40 | 雑感

今回は僕の好きなアーティスト「カルトーラ」
の完結編です。
前回、マルクス・ペレイラ盤の内容を解説しようと思って出来ませんでした。
曲名などは他のサイトにもあるので割愛しますが、
注目すべきは、バックのミュージシャンです。
編曲 オロンジーノ・ジョゼ・ダ・シルヴァ 7弦ギターの名手

メイラ               バーデン・パウエルの師匠
   
マルサル              通称メストリ・マルサル パーカッション                      の第一人者
ウィルソン・ダス・ネヴィス     ブラジルでドラムスの代表的な
                  プレイヤー

アルタミロ・カリーリョ       ショーロ界のソロイスト(フルート)で
                  長老格のプレイヤー

アベル・フェレイラ         リード楽器のブラジルを代表する
                  ソロイスト
その他素晴らしいアーティストがバックをつとめています。

カルトーラは、サンバという大衆音楽でありながら、感情におぼれず、どこか冷静な曲を作っています。歌手としては決して上手というわけではありません。
しかし彼の表現にはいわゆるインテリジェンチを感じます。
ボッサノヴァのアーティストに強い影響をあたえたのはそういう理由だったし、
そしてまた彼は偉大なるアマチュアだったと僕は思うのです。
カルトーラは1980年、ガンのため他界しました。
彼の葬式の場面をヴィデオで見ましたが、周りの人が「詩人の涙」を
合唱していたのが印象的でした。


RCAからでた3枚目のアルバム。愛するマンゲイラや囚われの心などを
収録しています。カップとソーサーでマンゲイラのチームカラーを表しています。
なおこのカラーを決めたのはカルトーラです。                     
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by caymmi1 | 2007-03-01 10:39 | ブラジル音楽

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