ファベーラとはブラジルにおける貧民街のことです。
特にリオのファベーラはサンバの歌詞に良く登場してきます。
先日書きました通り、コーヒーは19世紀始めには、リオが栽培の中心だったのですが、
土地の疲弊などにより、サンパウロ州に栽培の中心が移っていきました。
そして19世紀末ブラジルのコーヒーは世界生産の50%を占める様になりました。
折しもブラジルで奴隷解放が行われ、
いままで奴隷だった人々が働き場所を求め、
当時、発展中だったサンパウロに移住してきました。
ブラジル政府は住宅政策をほとんどしなかったためと、
たとえ不法占拠であっても数年間住み続ければ土地に対する所有権が
認められていたため、ファベーラというスラム街が形成されていったのです。
特に1950年ころのブラジルの工業化がますますファベーラを大きくしていきました。
サンパウロだけでなく、リオやその他の大都市にもファベーラは形成されていきました。そしてリオのカルナヴァルの沢山のサンバチーム(エスコーラ・ヂ・サンバ)はファベーラに本拠をおいています。


Gui tavaresの「Amigos & Friends」のUK盤のジャケット ファベーラの様子が描かれています。


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by caymmi1 | 2006-11-28 19:36 | 歴史

ELENCOレーベルについて。

このブログをご覧になっている皆さんは、
もうELENCOというレーベルはご存知だと思います。
そしてボサノヴァと深い関わりがあります。
ELENCOとはALOYSIO DE OLIVEIRAという人が創設しました。
ALOYSIOはもともとミュージシャンでした。
カルメン・ミランダという歌手をご存知でしょうか。
1940年代アメリカで大流行したブラジル出身の歌手です。
彼女のバックバンドで「バンダ・ルア」の一員でした。
しかしカルメン・ミランダが1955年アメリカで亡くなります。
当然バンダ・ルアは解散し、ALOYIO(アロイージオ)はブラジルへ帰国し、
ODEON(ヲデオン)に入社します。
そして「想いあふれて」(ジョアン・ジルベルト)を会社の反対を押し切り、
プロデュースします。そしてこれは大ヒットとなり、ボサノバの誕生になるわけです。
ここでもうひとつ、あのトム・ジョビンが同じ会社にいたのです!
奇遇ですね。
1963年にアロイージオは独立して、ELENCOと言うレーベルを立ち上げます。
そこで、ナナ・カイミ、エデゥ・ロボ、MPB4、クアルテート・エン・シーなどの
素晴らしいミュージシャンを発掘します。
しかし時代は軍政の締め付けがきびしくなり、
ボサノヴァは社会に受け入れにくくなり、1967年フィリップスに買収され、
消滅しました。
そしてブラジル音楽は「トロピカリスモ運動」の時代に移行して行きます。
しかしその音源はまさに宝ですね。


エレンコのロゴマーク
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ジョビンのジャケット アートワークが素晴らしい。

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by caymmi1 | 2006-11-27 13:04 | ブラジル音楽

先日、11/18日に西荻窪のAparecidaで行われた印象をUPしましたが、
補足をしておきます。
まず、編成は、vo.g Gui Tavares
vo Yukiko
per. Sirley
曲目はAmigos & Friendsの曲
vo がYukikoで
Agua de beber
O morro não tem vez
オリジナル曲の
Alem do mais
イヴァン・リンスの曲で店名にちなんだ曲の
Aparecida
そして最後は先日UPした楽しいメドレーで終わりました。
Sirleyさんのパンデイロはとても的確で好ましかったです。この日三件もライヴの
掛け持ちをする理由がわかります。
さてこの日Yukikoさん調子が良くないということでしたが、
ボサノヴァの有名な2曲はとても表現力がゆたかで良かったですよ。
来年がとても楽しみです。
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by caymmi1 | 2006-11-26 09:27 | ライブの感想

Yukikoさんのこと。

さてさて、またも今回来日したYukiko&Tavaresの事を書きます。
ただし今回はYukikoさんが中心ですが。(昨日、本人から催促がありました。笑)
さんの歌手としてのキャリアは10年以上になりますが、
ボサノヴァを歌いだしたのは最近のことで、
以前はアシッドジャズなどクラブシーンにおいて活躍されていました。
1998年よりロンドンに在住。そこでジョビンとの出会いがあり、
ボサノヴァを歌うようになりました。
同じくロンドン在住のGui Tvaresさんとの出会いが今回の来日公演につながったわけです。
彼女の特徴は確かな歌唱力があり、またとてもリズム感が良いことですね。
ボサノヴァがブラジルで誕生して40年以上たちますが、いまだ多くのファンがいる日本。
実は彼らは新しいボサノヴァ(意味が重なっているけど気にしないでね、)のプロジェクトを暖めているようです。
僕は可能かどうかわかりませんが、仙台でのコンサート(新しいプロジェクトの)を検討しています。ライブハウスも良いのですが、ちゃんとしたホールでの公演が良いのではないかと思っています。(もちろん彼らの意見が先ですが)
まだ出来るかどうか分かりません。しかし一人では出来ませんので、その節は皆さんの協力をお願いします。場所は今のところ
イズミティ21なんかが良いのではないかと思っていますがどうでしょうね?


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Yukiko
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by caymmi1 | 2006-11-24 09:23 | ブラジル音楽

さてさてライブの印象ですが、一言でいえば「展覧会の絵」です。
話は変わりますが、僕がわざわざ車で移動するのは、東北、北関東、東京の風景を感じたいがためと、考え事をまとめるのに最適だからです。
ライブの構成としては、「Amigos&Friendes」の曲とYukikoさんとのコラボレーション、ボサノヴァの「習作」です。
あれこれ彼の曲を説明しようと思いましたが、画像のイメージで語るのが一番と気付きました。もちろん僕の音楽的知識のなさもあるんですが、
車のなかで「Amigos&Freindes」を聴いて気付いたことは、車窓の風景がまるで違って見えたことなんです。
こいいう風にいうのはなんなんですが、たとえばジョアン・ジルベルトを聴いていると雪舟の水墨画か備前の茶器の名品をみているようです。
またシコ・ブアルキはアンリ・ルソーを見ているようです。
Guiは例えればどんな感じの絵なんでしょう。クリムトかな?いやいや違うな、強いて言えば安野光雅でしょうか。
ことほどさようにこのアルバムは音のイメージのカラフルさにおいて群を抜いています。そしてまたコンビを組んでいるYukikoさんについては、なんだろうなあ。江戸小紋かジャワ更紗の心地良さでしょうか。本来は音楽的なことで語なければいけないのに、こんな印象の語り口になってしまいすみません。
しかし今回ほど生は良いなあと思ったことはありません。滅多にないことですが。写真でいえばオリジナルプリントと印刷ほどの違いがあります。
また最後の物まね大会は本当に楽しかった。
ジョアン・ボスコやなんとジョアン・ジルベルトのレコード演奏中の針とびのコントは、最高でしたね。でも大切な事なんです。漱石だって落語のくすぐりをいれてありますよ。
本当に「Amigos&Friendes」は周りの風景をブースターをかけたように変えます。
昔、僕がナシメントの「トラヴェシア」を聴いたときのように。
今回はGuiさんのことでいっぱいでしたが、次回はYukikoさんの事を書きます。

煩雑になりますのでリンクをこちらにまとめました。
Yukiko
Gui Tvares
Amigos & Friends
トラベシア


カラフルな音楽を提供しているGui Tvares

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Yukiko 今後の二人が新しい音楽を創りだす。

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会場になったアパレシーダ(西荻窪)の看板etc

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Amigos&Friends のUK盤 こちらの方が好きですね。

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今回のトリオのメンバー

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PS この会場で岩切さんと会いました。もちろんYukikoさんとは初対面です。とても喜んでいました。こんな事なら連絡しとけば良かった!
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by caymmi1 | 2006-11-20 13:28 | ライブの感想

いやー久しぶりに良いものを聴きました。GuiさんとYukikoさんのライブの事ですが。また様子はUPするとして、11/17日に渋谷のbar bossaにて初めてお二人にお会いしました。お二人ともとても知性的でかつ魅力的な方でした。話の流れで、Guiさんがナナ・カイミの物まねが上手なんだということだったのですが、そこから大盛り上がりしてしまい、まずマルチーニョ・ダ・ヴィラのものまね(サンバを歌おう)からドリ、ダニーロ、(カイミファミリー)またパウリーニョ・ダ・ヴィオーラのギターの歌う形態模写その他の抱腹絶倒の大会になってしまいました。いやー彼はすごいなーと思いました。ほんと大切な事なんです。続報は少し待ってね。
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by caymmi1 | 2006-11-19 10:17 | ライブの感想

Gui TavaresさんとYukikoさんのミックスダウンが届きました。今回レヴューを書けということで、四苦八苦しています。曲目は、

Alen do mais (詩 Lysias Enio 曲 Gui Tavares)

Flores e bombous (詩 Lysias Enio 曲 Gui Tavares &Yukiko)

Desejo(詞 Alexsandore Lima Yukiko 曲 Gui Tavares)

Filha do chuva(詞 Gui Tavares 曲 Gui Tavares)

Alma Tropical(詞 Gui Tavares 曲 Gui Tavares)

以上5曲なんですが、一見するとMPBなんですが、随所に日本語の歌詞が効果的に使われており、新しいブラジルと日本との関係を彷彿とさせる内容になっています。
そして、アレンジが素晴らしく、東京のリズム感に完全にマッチしています。
しかしそれでもなお、独特のエスニック感がけして失われる事はなく、ブラジルと日本の幸福なマリッジで産まれた音楽と行って良いでしょう。特筆すべきは、リズム楽器の効果的な使用、ギターを使ったエンディング(天才的ですらある。)が特徴です。
日本語とポルトガル語の掛け合い。これはもはやMPBを超えています。
早く発売されることを希望します。それにしてもTavaresさん、どことなくカエターノにも似た美声ですし、Yukikoさんは声質が滑らかですが、独特の暖かさをもっています。ああ早くCDでないかな。ちなみに僕はAlem do maisが一番すきですね。
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by caymmi1 | 2006-11-12 09:48 | ブラジル音楽

ずいぶん間があきましたが、久々にブラジル通史です。

ブラジルの帝政は奴隷制廃止に大農場主が反発して崩壊しました。1889年から1930年のヴァルガス革命までを第一共和制といいます。1891年にアメリカ合衆国憲法を参考にして三権分立、二院制、大統領制、分権的な連邦共和制を内容とする憲法が公布されました。国名はブラジル合衆国となりました。

さて、19世紀後半はコーヒーはブラジル経済の推進力となりましたが、奴隷制度廃止は、
旧奴隷がコーヒー栽培の中心地サンパウロ州への移動を可能にしました。それと同時にヨーロッパから毎年10万人(多くはイタリア)をこす勢いで流入しました。サンパウロはコーヒーとともにサンパウロの大都市化を促進しました。

1902年のサンパウロ


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現在のサンパウロ


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コーヒーの実


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by caymmi1 | 2006-11-09 09:43 | 歴史

Yukikoさんのこと。

ロンドン在住のボサノヴァ歌手のYukikoさんと、同じくロンドン在住のブラジル人ミュージシャンGui Tavaresさんが、
11月12日より来日公演があります。Yukikoさんはつい最近ボサノヴァを歌い始めたのですが、近年のボサノヴァ歌手にはない特徴があります。

 1.ものまねでないこと。

 2.リズム感がよい。
 
 3.ボサノヴァにかぎらず、色々な音楽の経験があること。

 4.特徴のある声。


経歴については彼女のHPにありますので割愛しますが、演奏を聴いて感じたことは、
声がとてもスムースで、オリジナリティに溢れているということです。
また、とてもリズム感がよいとおもいました。また彼女の先生のGui Tavaresさんの
もと、広い音楽的な視野があります。正直いって近年のボサノヴァ歌手はいずれも、
どこかで聴いたことがあるようなものが多いのですが、彼女には、それが感じられません。それは独特の声の質にもよるのでしょう。
彼女の歌声には新しいボサノヴァの予感があります。
今後はボサノヴァに限らないオリジナリティのある歌手に成長していただきたいと思います。とても楽しみです。
来日公演については、英国ボサノヴァ魂をご参照ください。
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by caymmi1 | 2006-11-04 09:44 | ブラジル音楽

paratodos

今日Youtubeでシコを聴きたいなあと思っていたら、paratodosを見つけました。
短いのですが、メンバーを見て、すごいと思いました。
興味のある方是非見て下さい。
何か今の心境にぴたりの曲です。
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by caymmi1 | 2006-11-02 19:30 | ブラジル音楽

ブラジル音楽中心の雑感