日展100年を見て。

私事で申し訳ないのですが、
以前、某新聞社の美術出版部門で働いたことがあります。
(わずか一ヶ月足らずでしたが)
この時、岡倉天心について学ぶ機会があり、
「文展」の批判としての「日本美術院」についてはいくらかの知識はありました。
しかし、岡倉天心が批判した「文展」そのものについては、見る機会がほとんどなく、
今回の日展100年特別展は大変貴重でした。
澄んだ空気の仙台はとても気持ちよい日で、美術館にいくには絶好でした。
見た印象としては、

※洋画、日本画、工芸とも技巧は大変優れている。

※優等生的である。

ということでした。もちろんこれは僕の持った感想にすぎませんが。
確かにこの時代の新しい表現は排除されているように思います。
しかし、見るべきは「日本画」でした。
特に戦後の日本画の作家である東山魁夷や、杉山寧の「日展」入賞作品を
見られたのは大変貴重でした。
特別展を見終わり、常設展のキルヒナーやカンディンスキーを見て
改めてこの絵画の位置づけを確認することができました。
西欧の文化を何とかして早く吸収したいという日展の主催者の思いが感じ取れる
展覧会でした。
しかし、西洋の「美術」にはまだ距離があるのかも知れません。
特に工芸について僕はそう思いました。
やはりこれは「美術」というより「意匠」なのだろうと。
これには「茶の湯」こそがキーワードになるのかも知れません。
そこまで考えて、やっと岡倉天心の思いを実感したような気分になりました。
えらそうですみません。
気持ちのよい仙台の秋の一日でした。
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by caymmi1 | 2007-10-29 06:48 | 音楽一般

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