トロピカリアについて。続

前回、トロピカリアについてロックの要素を取り入れたという
論調について、正しくないと言いましたが、
それは彼等が発表したトロピカリスモ宣言にあります。
「トロピカリスモはできるだけさまざまな要素を融合する試みである」
「しかし、外国の音楽だけでなく、ショーロやノエル・ローザや田舎の音楽をもまた
受け継いでいる」
様はブラジルで流行っているポピュラー音楽をブラジル化しようとの試みでした。
カエターノはこの頃流行っていた、いわゆるプロテストソングも批判をしています。
エデゥ・ロポもヨーロッパ公演の際、地元のメディアが彼を反体制と論評された時に
反発しています。ゴンザキーニャは、自分の歌は真実を歌っているまでで、政治的にどうのこうのと言っているわけではないと述べています。
またトロピカリアは音楽だけでなく、コンクリートポエムという詩に大きな影響を
受けています。
つまり、ただ単に演奏スタイルの問題ではないということですね。
また、確かにカエターノに対する検閲局の態度は厳しいものがありましたが、
それをもって彼の音楽が反体制的なものかというとそれも違うような気がするのです。
この時代確かに1964年ゴウラール政権がクー・デ・タにより倒されましたが、
ブラジルの軍部の政治的影響力は帝政時代より強いものがありました。
軍政はとても悪いイメージがあるのですが、皮肉なことに軍政(ヴァルガス政権を含め)をしいた時代のほうが経済的には発展をとげています。(1984年以前)
もちろん僕は軍政には反対ですが、ラテンアメリカ全体の問題として大衆迎合主義と
官僚の腐敗の問題があります。そういう問題を念頭におくと、トロピカリスモが目指したものが理解しやすいと思います。
続く(加筆、訂正を行いました。)


今、入手できるトロピカリアについての書籍です。カルロス・カラード著
f0107517_1159328.jpg

[PR]
by caymmi1 | 2007-01-05 12:00 | ブラジル音楽

ブラジル音楽中心の雑感
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30